「One more thing」で一番最初に発表された『M1』
こりゃなんじゃ。
とも思うような内容になっていたので、一本の記事にしようと思う。
それでは、行ってみよ〜
CPUのようで、CPUにあらず。
まず最初に、このApple Silicon のよく勘違いされている、と思う点について。
『M1』はいわゆるCPUではない。
CPU,GPU,メモリなどが、セットになったチップなのだ。
詳しくは避けるが、いわゆる「Core iシリーズ」や「Ryzen」シリーズのような、CPUではないということだ。
『M1』は「チップ」すなわち「SoC」であり、「CPU」はその一部分の名称でしかない。
本当にめんどくさいが、メディアは一括りに「CPU」と報道しており、結構誤解されているように思う。
私の母や、祖父母も誤解していた。
Macのためのチップ
今までのMacの基本構成は
- IntelのCPU
- AMDのGPU
- メモリ
といった感じの構成だった。
そして、それぞれが独立して、機能していた。
それに対して、『M1』は、これら三つの構成が、一つになったのだ。
さらに、全ての機能をMac用として開発しているため、かなり高効率になっている。
まさに、Macのためのチップなのだ。
高効率! 電力、性能ともにヨシ!
Apple Silicon 発表の時、多くのメディアが、「高効率になる」と報じていた。
実際、私も過去の記事で、そのように書いている。
ただ、いくら高効率になろうとも、性能自体は対して変わらない。
というのが、大方の予想であったと思う。
しかし、予想に反して、Appleはサプライズをしてくれた。
- 電力消費効率は従来GPUの3分の1!
- CPU性能は3倍
- ワット辺りのCPU性能は3倍
と、かなり豪勢。
正直、後述する弱点がなければ、即買い替えのレベルだろう。
どのような比較を、Appleがしたのか、気になり調べてみたところ、こちらに書いてあった。
まとめると
『16GBのRAMを搭載した、M1搭載MacBook Pro13インチの試作モデルを用いて、2020年10月に市販されていた、WindowsノートPC向けの最高性能のCPUと比較』
したようだ。
なので、現時点では、かなりの高性能と言えることだけは、間違い無いだろう。
ただ、あくまでノートPC用のCPUとの比較であることは、留意したい。
まさかの Pro Display XDRの6K対応
何気に驚いたのが、このPro Display XDRの6K対応。
正直、スペック的に無理かな、と思っていたのだが、見事に対応してきた。
まあ、流石に50万越えのディスプレイは、予算的に無理があるが。
当然、6Kができるのだがら、4Kディスプレイにも繋ぐことができるので、この機会に検討してみても良いかもしれない。
ちなみに、私のおすすめモニターがこちら。
自分が使っている機種の同型機なのだが、使い勝手はかなり良い。
個人的におすすめだ
デメリット
コレだけ、熱く語っておいて心苦しいが、当然デメリットもある。
スペック的なデメリットは、ほぼ無いと思う。
ただ、どうしても生じるデメリットがある。
- 従来のソフトが動きにくい可能性がある
- 未知のバグと、その対処が遅れる可能性がある。
- Intel CPUゆえに使えた機能が使えない可能性上がる
この三点だ。
一つずつみていこう。
従来のソフトが動きにくい可能性がある。
まず、どうしても発生するのが、この問題だ。
というもの、従来のCPUとM1では、ソフトが動くプロセスが違う。
その違いに、ソフトが対応していない場合が、多いのだ。
大手のソフトは、すぐに対応させるだろう。(Officeとか)
ただ、小規模なソフトや、あまりに重いソフトなどは、対応には時間がかなりかかるだろう。
当然、Appleは対策を打っている。
Rosetta 2 というシステムを使って、従来のソフトをM1でも動かせるようにはしている。
ただ、それで十分じゃと言われると、ソフトによりけりだと思う。
正直、触ってみないと、わからない。
未知のバグと、その対処に遅れる可能性がある。
当然、今までのCPUでもバグはあった。
なので、未知のバグ自体は、デメリットではない。
ただ、初めてのチップ搭載となると、話が変わる。
ノウハウが無いのだ。
今まで、Intel CPUを使っていたからこそ、バグが発生しても、原因は早く見つかった。
しかし今回は、Apple側にも、ユーザー側にも、原因など見当もつかない。
しばらくの間は、バグを前提にするべきだろう。
ただ、文章の入力くらいで、発生するバグはすぐに対処されるだろう。
Appleは訴訟大国アメリカの企業なので、そこら辺は敏感だ。
過度に恐れる必要はない。
Intel CPUゆえに使えた機能が使えない!
残念なことだが、Intel CPUのMacで使えた、一部の機能は使えなくなっている。
まず最初に、Boot Campが使えない。
今までは、IntelのCPUだったため使えたが、流石に不可能になった。
現在のWindowsは、基本的に普通のCPUでしか動かせないため、M1は動かない。
よって、Appleもこの機能を、削除したと思われる。
一応、Microsoft社が「Arm版のWindows出すかも」と匂わせている。
ただ、Boot Campが復活するかは、Appleの匙加減なので、復活はしないと思う。
MacにWindowsをインストールする機能のこと。
公式にアナウンスされている機能で、普通のWindowsパソコンのように使える。
ただし、WindowsとMacの切り替えには、再起動が必要。
次に、Parallel Desktop でも、Windowsは動かない。(2020/11/19時点)
WWDCの時に、Linuxを動かしていたことから、出来そうではあるのだが・・・
鋭意開発中とのアナウンスがあったことから、近いうちには対応すると思う。
ただ、現状では未知数だ。
なので、現状MacでWindowsを使うことは出来ない。
人によっては、かなりのデメリットだと思う。
Intel 入ってない
総評「移行期間でどこまでデメリットをなくせるか」
最後のデメリットに書いたように、それなりにデメリットがあるのは事実だ。
Windowsを使うことがない学生や、仕事でフル活用するわけでは無いひとにはおすすめできる。
しかし、それ以外の人にはおすすめしずらい。
Appleが公式に移行期間としているのは、2年間だ。
それまでは、バグや妙な挙動は覚悟の上で、購入する必要があると思う。